「中年」っていつからなんだろう、とふと気になって調べてみたら、だいたい40代から60代までの時期を指すことを知った。中年の危機(Midlife Crisis)という言葉もあるくらい、心身ともに揺らぎがちな時期であるらしい。
あるサイトに「(中年期とは)安定と不安定、若さと老い、獲得と喪失が共存する時期であり、今まで積み重ねてきたものを問い直し、時には人生の危機に直面する時期」とあった。37っぱかしの年でなにを言う、と人生の先輩方はおっしゃるかもしれないけど、最近感じているもやもやは、つまりそういうことなのかもしれない。
中年の入口にさしかかって思うのは、10代や20代の頃に考えていた「いつか」って、まさに「今」なんだなぁ、ということ。だからこそ、いつかではなく今、いろんなことを楽しみたいし、幸せだと思える生活を送りたい。
私にとって幸せな生活とは、たとえばこういうこと。
一番、幸福な日というのは、すばらしいことや、驚くようなこと、胸の湧きたつようなできごとがおこる日ではなくて、真珠が一つずつ、そっと糸からすべりおちるように、単純な、小さな喜びを次々にもってくる一日一日のことだと思うわ
アンの青春/L・M・モンゴメリ(村岡 花子 訳)
I believe the nicest and sweetest days are not those on which anything very splendid or wonderful or exciting happens, but just those that bring simple little pleasures, following one another softly, like pearls slipping off a string.
なんの変哲もない、とるにたらない毎日でも、こんな風に小さな喜びをあつめて過ごせたらいいなぁ、と思う。「真珠が一つずつ、そっと糸からすべりおちるように……」というイメージの美しさとともに、何度思い返しても胸をうたれる、大好きな言葉です。
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